【初心者向け】実践!ギターのメンテナンス~弦高とピックアップの高さの調整~

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メンテナンスの解説第二回目です!

前回は弦交換とそのときのクリーニング、各パーツの点検について解説いたしました。
(詳細はコチラ【初心者向け】実践!ギターのメンテナンス~弦交換・クリーニング・点検~・オススメ動画も紹介!)

今回は弦高とピックアップの高さ調整について解説していきます!

弦高はギターの弾きやすさに直結する調整です。

また、弦高の調整とセットで考えたいのが、ピックアップの高さ調整です。

ピックアップの高さが適切ではないと音が歪(ひず)みすぎたり、逆に弱々しくなったりします。

今回の記事はエレキギターに特化した内容です!
アコースティックギターでも弦高調整はできますが、初心者やリペア経験のない素人では難しい作業となります。
アコースティックギターの弦高調整はリペアショップにお願いするのがベストです。

※これから説明する弦高調整はギターのナットの状態に問題のないこと、ネックに極端な反りがないことが前提となります!
ナットが著しくすり減った状態だと弦高調整も意味を持ちません。
ナットの異常はお近くの楽器屋さんかリペアショップに相談しましょう!
ネックの反りは自分でも調整はできますが、初心者のうちであれば楽器屋さんに相談しましょう。
やみくもに調整するとさらなるトラブルになりかねません。

弦の高さについて

冒頭でも少し触れましたが、弦の高さは弾きやすさに直結します。
しかし、あからさまに極端な調整をしてしまうととても弾きづらかったり、音がビビったりということになります。

最終的な高さは好みとなってしまうのですが、正しい知識があれば失敗なく調整できるので、一緒に確認していきましょう(^^♪

基本の弦高はどれくらい?

まず調整するには基本を知る必要があります。

一般的なギターは工場出荷時の設定として、6弦で2mm、1弦で1.5mmとなっている場合が多いです。
(6弦が2mm、5弦が1.9mm、4弦が1.8mm、3弦が1.7mm、2弦が1.6mm、1弦が1.5mmというのが一般的なセッティングです。)
これはいずれも12フレットで測定をしています。
なぜ測定が12フレットかというと、スケールの半分の位置が12フレットとして考えるからです。

弦の高さを測定するときは12フレットと覚えておきましょう!

弦を高めにする

高くすると弦のを強くピッキングしてもよく鳴るようになります。
しかし、弦を押さえることが難しくなりますので、高すぎることも問題でしょう。

高くすることで向いている演奏スタイルは、コード主体のバッキング演奏やスライドバーでの演奏に向いています。

弦を低めにする

低くすると繊細な演奏をしやすくなります。
弦を押さえることが容易になるためです。

しかし、低いことでフレットに触りやすくなるため、強いピッキングをするとビビリが発生しやすくなります。

低くすることで向いている演奏スタイルはテクニカルな演奏や速弾きなどです。

高さの目安は?

上記を踏まえて、どのくらいにすればいいか目安を確認していきましょう!

高い6弦:2.3mm~2.6mm1弦:2.0mm~2.3mm
普通6弦:1.8mm~2.0mm 1弦:1.5mm~1.8mm
低い6弦:1.3mm~1.7mm 1弦:1.0mm~1.4mm

通常の高さから±0.3~0.6mmくらいで調整するといいですね!
ちなみに私は6弦が1.8mm、1弦が1.3mm程度にしています。
なぜかというと通常よりも少し低いくらいにして弾きやすさを求めつつ、ある程度ピッキングのニュアンスも出したいのでこの高さにしています。

ほしのうみ
ほしのうみ

弦高は最終的には好みになってしまいますが、目安を知っていると失敗が少なく、調整もしやすいですね!

調整の仕方

それでは本題の弦高の調整方法について解説していきます!

まずは弦高の測定方法です。

12フレットのフレットの上にスケールを置いて弦がどの位置にあるか確認します。
(スケールについては【初心者必見!】あると便利!オススメのギターメンテナンスアイテムで紹介しています)

測定する目安としては、弦の中心がスケールの目盛りに対してどれくらいかで判断してください。

この測定を6弦から1弦まで行っていくのですが、レスポールのようにブリッジでしか調整できないギブソンタイプは6弦と1弦のみの測定で構いません。

画像では普通のスケールで測定していますが、弦高を測定する専用のスケールもあります。

これはフレットに対して安定して置けるので通常のスケールにありがちなグラグラして測定しずらいということを解消しています。

お値段も1000円程度で購入ができますので、一つもっておくと便利です。

Planet Waves by D’Addario PW-SHG-01 String Height Gauge 弦高調整用ゲージ 定規

次に弦高調整はブリッジ部分で行いますが、主にフェンダータイプとギブソンタイプがあり、次に多いのが2点支持のトレモロユニットのブリッジです。

ちなみにフェンダー社のジャズマスター、ジャガー、ムスタングはブリッジとサドルの両方で弦高を調整できるようになっています。
ちょっと特殊な例ですので、この記事では軽く触れていきます。

フェンダータイプ

フェンダータイプのギターは弦それぞれがサドルに乗っており、このサドルを上下することで弦高を調整します。

ブリッジ部分に注目してください。
サドルそれぞれに2つずつネジ穴があるのがわかりますでしょうか?

ここを六角レンチで回して調整します。

ネジが2つあるのでバランス良く上下するようにそれぞれを回していきましょう!

6弦から1弦までそれぞれのサドルの調整をしていきます。

フェンダータイプのギターは指板が少し弧を描いています。
いわゆるアールがついている状態なのですが、これを無視すると音がビビる原因になるので、
それぞれのサドルを調整していく必要があるわけです。

ほしのうみ
ほしのうみ

各弦の高さは上記の見出し、「弦の高さについて」を参考にしてくださいね!

※テレキャスターのブリッジはサドルが6つのタイプと3つのタイプがあります。
6つの場合は上記のとおり調整できますが、3つの場合はネジ一つにつき各弦の高さとなります。
サドルの構造はほぼ一緒なので、こちらも六角レンチで回していきましょう。

ギブソンタイプ

ギブソンに多く見られるのはチューンオーマチックタイプのブリッジです。

このブリッジは各弦の高さを個別に調整できない代わりに、6弦側と1弦側の高さ調整ネジを回すことで容易に弦高を調整できます。

実際に私もやってみました!

写真のようにラジオペンチやプライヤーを使って回します。

弦を張った状態だと指ではまず回せませんのでご注意ください。

このネジ部分を時計周りの回すと低くなり、逆に反時計周りに回すと高くなります。

私のレスポールのように挟んで回す写真のようなタイプと、ネジの頭にマイナスドライバーの溝があり、ドライバー等でも調整できるタイプがあります。

ラジオペンチの代わりに挟んで調整する際に便利なアイテムがあるので、紹介しておきます!

溝に押し当ててそのまま回すことができます。

ほしのうみ
ほしのうみ

チューンオーマチックのブリッジは、6弦と1弦だけ測定すればいいから面倒が少ないです!

2点支持のトレモロユニット

こちらは最近のストラトキャスタータイプのギターやフロイドローズなどのロック式の構造をしているブリッジが該当します。

チューンオーマチックのようにブリッジの6弦側と1弦側にネジがあり、六角レンチで調整します。

こちらは弦を緩めないと回りませんのでご注意ください。

また、サドルにもネジがある場合がありますので、その場合はサドルについても弦高を確認しておくようにしましょう。

ジャズマスター/ジャガー/ムスタング

こちらの調整の仕方は上記の2点支持のトレモロユニットと同様なイメージになります。

ブリッジの6弦側と1弦側のネジでの調整と、サドル毎での高さ調整が可能です。

ブリッジで高さをある程度決め、サドルで微調整すると上手くいきます。

ほしのうみ
ほしのうみ

2点支持のトレモロユニットやジャズマスタータイプのブリッジで弦を緩めている場合はある程度チューニングをしてから測定をしましょう!

ピックアップの高さ調整

弦高を調整したら、ピックアップの高さを調整します。

これはセットで考えましょう!

なぜピックアップの高さを調整する必要があるかというと、弦高を変えるとピックアップと弦の距離が変わるからです。

距離が変わると出力に影響します。

これはピックアップが弦の磁力を拾うからです。
距離が近ければ出力が増し、逆に遠ければ出力が弱くなります。

ピックアップの高さの目安

ピックアップの高さの目安は弦から最低3mmは離すことです。

弦との距離が3mmよりも近いと出力が大きいので、クリーンな音が出ずらくなり、歪みの量が増してしまいます。
3mm離していれば、クリーンと歪みのバランスがよくなり、本来のピックアップの性能を活かすことができます。

これを目安に好みの出力になるよう調整してみるといいでしょう。

測定のしかた

測定するときはピックアップについているポールピースの上にスケールをあてて測定します。

この時に、最終フレットを押さえながら測定します。
(最終フレットは大抵22フレット。22フレットないものは21フレットです。)

ピックアップの測定は6弦側と1弦側だけ確認すれば問題ないでしょう。

ピックアップがハムバッカーの場合は下の写真のようにマイナスの頭のネジのようなところがポールピースになります。

シングルコイルの場合はピックアップの各弦の下にある金属の部分がポールピースです。
(写真のピックアップはジャズマスターのピックアップで大きく見えますがシングルコイルです。)

調整の仕方

ピックアップの左右にあるネジを回してピックアップを上下させます。

これはハムバッカー、シングルコイル同様の作業となります。

私のレスポールのようにハムバッカーのピックアップが入っている「マウント」という部分には、ピックアップの高さを調整するネジの他に、ギターとマウントを留めているネジが四隅にあるので、そちらを緩めないように注意しましょう。

また、ジャズマスターのピックアップは4つのネジを調整します。

これにより少し面倒な調整にはなりますが、弦に対して平行に調整することも可能なので、細かい調整が可能というメリットもあります。

最後に

今回は弦高とピックアップの高さ調整を紹介しました。

この調整はギターの弾きやすさと音の出力に影響してくるので、理想の弾き心地とサウンドを追求するのも楽しいですよ!

次回はオクターブチューニングについて紹介します。

皆さんの素敵なギターライフを願っています!

最後まで読んでいただきありがとうございました(^^♪

この記事を書いたのはこの人
ほしのうみ

弾き語り、バンド活動を10年以上経験している音楽大好き人間。
過去には楽器屋さんで働いていたこともあります。
私の経験を皆様の役に立てていただけるようなブログを目指しています!

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