技術の進歩によりギターアンプの性能が上がっているということは、前回の記事『最先端なギターアンプ・アンプシミュレーターを紹介!デジタル系のマルチプロセッサーやメーカーこだわりのモデリングアンプの中からイチオシ機材を紹介します!』でも書かせていただきました。
そんなアンプですが、家での練習に最適な小型アンプにおいても技術の進歩がすごく、練習に特化した機能が充実したものがたくさんあります!
今回は思わずギターが弾きたくなり、練習が楽しくなるような多機能な小型アンプを紹介していきます!
- リアルなサウンドでの練習から宅録まで1台で完結!『Positive Grid Spark』
- 充電機能とワイヤレス搭載でどこでもギターの練習が可能!『NUX Mighty Air』
- サウンドも見た目も素晴らしい!『YAMAHA THR5(V.2)』
- BOSSのエフェクト満載のワイヤレスアンプ『BOSS KATANA-AIR』
- 本家Fenderのサウンドからモダンなハイゲインまで!『Fender MUSTANG GTX50』
- ヘッドフォンなのにまるでアンプの前で弾いているかのような臨場感!『BOSS WAZA-AIR』
- 携帯できるギターアンプでどこでも練習!『Fender MUSTANG MICRO』
- 小さくても機能は本格的!直挿し型ヘッドホンアンプ!『NUX mighty plug mp-2』
- 最後に
リアルなサウンドでの練習から宅録まで1台で完結!『Positive Grid Spark』
「Positive Grid」は真空管アンプのモデリングにこだわったDTM用のソフト(PCで使用する音楽ソフト)で一躍有名になっためーかーです。
そんなメーカーから発売されたのがこの「Positive Grid Spark」で、小型な練習用アンプでありながら、本格的なサウンドを楽しむことができます。
ギターアンプのサウンドは本体からも操作できますが、スマホやタブレットから専用のアプリをダウンロードすれば、アンプやエフェクターの組み合わせを自由に作って演奏することができます!
また、このアンプにはDTMソフトが付属します。
このアンプは何と、そのままPCにつないで録音まで出来てしまいます!
ちなみに録音をするのに同じ環境を作る場合は、PCで使用するDTMソフトとPCとギターをつなぐための「オーディオインターフェイス」という機材が必要ですが、この 「Positive Grid Spark」があればその役目をしてくれるので、すぐに録音を始めることができてしまうんです!
- 40Wのステレオスピーカー出力
- 30種類のアンプのモデリングと40種類のエフェクト(専用アプリを使えばクラウド上に10000種を超えるトーンを使用可能)
- Bluetooth接続によるオーディオの再生が可能(同時にギターでの演奏が可能)
- ギターの他にベース、アコギの接続も可能
- 専用アプリを使用してのサウンドのエディット可能
- 専用のアプリから練習用の曲(数百万の楽曲数)から選び、コードの表示やテンポの調整、繰り返しが可能
- 付属のDTMソフトを使用して宅録が可能
- サイズ:350 x 180 x 190 mm
- 重量:5.2 kg
かなり盛沢山の機能で、そのなかでの練習のための機能が充実しているので、練習を「気軽に」、「楽しく」できるのではないでしょうか?
オススメのアンプです!
充電機能とワイヤレス搭載でどこでもギターの練習が可能!『NUX Mighty Air』
見た目はとても小さいのですが、機能が満載のギターアンプです。
電源はUSBタイプCで接続できますが、このアンプには充電機能が内蔵されていて18時間の連続稼働が可能です。
また、ワイヤレスのトランスミッターが付いてくるので、ギターケーブルを準備しなくても練習ができてしまうんです!
このトランスミッターは本体のインプットに挿せば充電が可能です。
家でも、外出先でも練習やちょっとしたセッションができますよ!
また、ベースも繋げられますし、アンプシミュレーターの中にはアコーステックシミュレーターもあるので、エレキでありながらアコギのサウンドも楽しめます。
アンプ本体のツマミからクリーン、オーバードライブ、ディストーション、アコーステックシミュレーターの選択やディレイ、リバーブの調整やメトロノームを使用などができます。
これらだけでなく、専用のアプリをダウンロードすれば、複数あるモデリングアンプの選択や複数のエフェクトの選択が可能です!
メトロノームも専用アプリから通常のクリック音(電子音)だけでなく、ポップやロック、メタル、ジャズやダンスなどのリズムパターンが選択できます。
このアプリから本体のほとんどの設定ができますので、ダウンロード必須のアプリです!
- 10Wのステレオスピーカー出力
- USBタイプCでの接続、充電が可能
- 本体の充電時間は3時間、連続稼働時間は18時間
- トランスミッターの充電時間は2.5時間、連続稼働時間は3.5時間
- Bluetooth接続によるオーディオの再生が可能(同時にギターの演奏が可能)
- 専用アプリによるアンプやエフェクトの設定、BluetoothオーディオのEQ設定など各種設定が可能
- 専用アプリから複数のジャムトラックから選択して練習が可能
- サイズ:186 x 91 x 98mm
- 重量:780g
重さは1kgないので、持ち運びが苦になりません!
スマホとこのアンプがあればいつでもどこでもギターが弾けます!
サウンドも見た目も素晴らしい!『YAMAHA THR5(V.2)』
ヤマハのTHR5(V.2)はヤマハ独自の「VCMテクノロジー」を駆使してリアルな真空管アンプの音を再現しています。
小さなアンプですが音はまさに真空管アンプに迫る音で、とにかく弾いていて気持ちいいです!
音はクリーンからクランチ、リード、ブライト ハイ、モダンと選べまして、VOXやMarshallを意識した音ではないかと感じました。
モダンはドンシャリはハイゲインディストーションなので、メタルなどのラウドな音楽に合いそうですね!
このアンプはACアダプターによる駆動だけでなく、単三電池による駆動もできるので、外出先でも使用ができるは嬉しいです。
また、iOSだけになってしまいますが、専用アプリ「THR Session」をダウンロードしたiPhoneと繋ぐ(AUX端子による有線)ことでiPhone内の曲とセッションができます。
これがただセッションできるだけではなく、曲の音程を変えずにテンポを変える機能や、曲のキー(音程)を変える機能、曲の一部分の連続再生機能がついているので、耳コピに最適なアプリになっています。
さらには、曲のギターパートを消したり、聞こえやすくしたりする機能が付いているので、お気に入りの曲のギターをとことん研究したり楽しんだりできます!
見た目もインテリアにもなるオシャレなデザインで、電源をつけるとパネルがオレンジに光るのが、真空管の輝きっぽくてカッコいいです♪
- 10Wのステレオスピーカー出力
- 単三電池で約6~7時間の連続稼働が可能
- 音作りができるPCソフトをダウンロードし、モデリングアンプのキャビネットの選択、コンプレッサーやノイズゲートの設定、音色データのインポートやエクスポートが可能
- 付属のソフト「Cubase AI」を使用し、PC上での録音・編集が可能。
- PCとギターをつなぐ際のオーディオインターフェイスとして使用可能
- iOSに対応した専用アプリで好きな曲の耳コピやセッションが可能
- サイズ:360 × 183.5 × 140mm
- 重量:2.8 kg
オシャレもサウンドも手を抜きたくない方にオススメです!
BOSSのエフェクト満載のワイヤレスアンプ『BOSS KATANA-AIR』
エフェクターで超有名なメーカーBOSSのワイヤレスアンプです。
世界初の完全ワイヤレスアンプとのことで、機能や音質はさすがといったところです。
付属のトランスミッターは12時間の連続稼働が可能で、充電は本体にあるドックに差し込むだけでOKです。
このトランスミッターは遅れや途切れがなく、レスポンスの速い高音質なサウンドで演奏性にストレスはありません。
また、一定時間弾かないとスタンバイ状態になり、省電力になる工夫もあります。
そして、このトランスミッターが振動を感知すると、スタンバイ状態からすぐに演奏できる状態になるため、アンプの電源を切ったり入れたりする手間が省けるので、めんどくさがりには便利な機能となっています。
このアンプはACアダプターの他に、単三電池8本による稼働が可能で、こちらは約7時間の連続稼働が可能で、野外などでも演奏ができます。
他にもBluetoothオーディオや専用アプリによるエフェクトの選択や接続順の変更、それらの詳細な設定ができますので、どんなシチュエーションでも練習が可能なアンプとなっています!
- 30Wのステレオスピーカー出力(電池使用時は20Wとなります)
- 12時間連続稼働可能なトランスミッター
- 一定時間弾かないことでスタンバイ状態になり、振動を検知すると復帰する機能を搭載
- Bluetooth接続によるオーディオの再生が可能(同時にギターの演奏が可能)
- 5種類のアンプタイプ、50種類以上のエフェクトを内蔵
- 専用アプリによるアンプやエフェクトの選択、接続順の変更、各サウンドの設定が可能
- オプションのEV-1-WL Wireless MIDI Expression Pedalと接続すれば各サウンドを足元で変更可能
- サイズ:350 x 144 x 181mm
- 重量:2.2kg
BOSSの高音質なエフェクトを使用できるので、本番を想定した音作りや練習ができます♪
本家Fenderのサウンドからモダンなハイゲインまで!『Fender MUSTANG GTX50』
Fenderのモデリングアンプをご紹介します。
MUSTANG GTXシリーズでは一番小型のアンプで他にGTX100があります。
このシリーズは家での練習からライブまで想定しているため、機能が便利なだけでなく、堅牢なつくりになっているのもポイントです!
このアンプはFenderの有名アンプのモデリングはもちろんのこと、MESA BOOGIEのようなハイゲインな歪みのアンプもモデリングされています。
本体の液晶モニターから、プリセットトーンを選んで高品質なサウンドを楽しむことができます。
中には有名ギタリストのセッティングをモデリングしたプリセットもありますよ!
これらのアンプは31種類、エフェクトは61種類も内蔵されています。
Bluetoothによる接続でオーディオの再生が可能ですが、このアンプはCelesion社製の12インチの大きなスピーカーを搭載しているため、非常に高音質で楽しむことができます。
もちろん、ギターを同時に弾いてセッションも可能です!
また、専用のアプリをスマホにダウンロードすればプリセットのセッティングが容易にできたり、色々なプリセットトーンを取得できます。
これらのプリセットは他のユーザーとシェアできるようになっていため、自分のプリセットをサイトにアップしたり、お気に入りのプリセットを見つけたりすることができます!
このアンプはWi-Fiに接続可能となっているので、Wi-Fi環境があれば、専用アプリを使用しなくても直接プリセットトーンの取得ができたり、最新のファームウェアを更新できたりします。
- 50Wのスピーカー出力
- 12インチのCelesion社製スピーカー搭載
- アンプ31種類、エフェクト61種類内蔵
- Wi-Fi内蔵により、ファームウェアの更新やプリセットトーンの取得が可能
- Bluetooth接続によるオーディオ再生が可能(同時にギターの演奏が可能)
- 専用のアプリによるプリセットのセッティング及び、プリセットのシェアが可能
- サイズ:432 x 489 x 228.6mm
- 重量:8.84kg
Fenderのアンプ好きにはもちろん、色々なサウンドを体験してみたい方にオススメ!
ヘッドフォンなのにまるでアンプの前で弾いているかのような臨場感!『BOSS WAZA-AIR』
ヘッドフォン型でワイヤレスなアンプを紹介します。
Bluetoothのワイヤレスのヘッドフォンに見えるかもしれませんが、れっきとしたギターアンプです。
同じBOSSの「KATANA」シリーズと同様に多彩なサウンドを内蔵しています。
5つのアンプのタイプと50種類以上のエフェクトを内蔵しているため、あらゆる演奏や音作りに対応できます。
そしてなんといってもワイヤレスなので、ヘッドフォンとギターの間にケーブルがないため練習の妨げになりません。
ワイヤレスシステムの肝であるトランスミッターも音の途切れや遅延はないと言っても過言ではないほどです。
このアンプはヘッドフォンタイプなので臨場感はないかと思うかもしれません。
しかし、ジャイロセンサーが搭載されているので、演奏している動きを感知してまるでギターアンプの前で演奏しているように聞こえる音場を発生させることができるのです!
また、Bluetoothオーディオの再生にも対応しているため、好きな曲でセッションを楽しめます。
専用のアプリを使用すれば、アンプタイプとエフェクトのたくさんのプリセットが用意されているのはもちろんのこと、お気に入りのセッティングを6つまで保存でき、保存したメモリーは本体のスイッチからすぐに呼び出しが可能です。
アプリを使用して、アンプの聴こえる方向や、Bluetoothオーディオの聴こえる方向を変えることができるため、まるで自分がそのバンドで演奏しているような体験ができます。
このようにサウンドの設定は専用アプリからほとんど決めるため、このアプリはダウンロード必須です!
ヘッドフォンとしての性能も素晴らしく、イヤーパッドやヘッドバンドは長時間つけても疲れにくいようになっています。
イヤーパッド部分がコンパクトに折りたたまるため、ギグバッグのポケットにも収まります。
- φ50mmのドライバー搭載
- 充電時間は約3時間で約5時間の連続使用が可能(トランスミッターの充電時間は約3時間で約12時間の連続使用が可能)
- 5つのアンプタイプと50種以上のエフェクトタイプを内蔵
- スタジオで演奏している様な「サラウンドモード」、目の前のアンプが頭の動きに合わせて聞こえる向きが変わる「スタティックモード」、背後からアンプの音が聞こえる「ステージモード」の搭載
- 専用のアプリによる詳細な設定が可能
- Bluetoothに接続しオーディオの再生が可能(同時にギターの演奏が可能)
- 曲の再生/停止、早送り/巻き戻し、音量は本体からコントールが可能
- 省エネにもなる自動でスタンバイ、再起動が可能
- 重量:320g
ベースやエレアコも繋がりますし、夜間の練習や音が気になる環境でも気にせず練習ができますよ!
携帯できるギターアンプでどこでも練習!『Fender MUSTANG MICRO』
ギターのジャックに直接挿すことで練習ができるアンプです。
本体とは別にイヤホンもしくはヘッドホンが必要になりますが、これとギターがあればどこでも練習が可能なアイテムです。
さらにスマホやタブレットがあればBluetooth接続により、好きな曲や動画と一緒に演奏ができます。
騒音が気になる環境や夜間の練習には最適です!
また、本当に小さくて携帯性バツグンなので、ライブ本番前に曲と合わせて最終確認ということもできます!
操作は本体側面の各ボタンからアンプとエフェクトの種類を組み合わせて使用します。
12種類のアンプタイプとパラメータで調節ができる13種類のエフェクトタイプが内蔵されてるので、多くのサウンドを楽しむことができます!
チューナーの機能がないので、ここだけ注意です!
別途クリップ式のチューナーがあるといいですね!
- Bluetooth接続によるオーディオの再生が可能(同時にギターの演奏が可能)
- USB C端子による充電、ファームウェアのアップデート、オーディオインターフェイスとしてPC接続が可能
- ギターだけでなくベースも繋げられる
- 一度の充電で約4時間の連続使用が可能
- サイズ:63.5 x 165 x 165mm
- 重量:200g
MUSTANG GTゆずりのアンプサウンドなので、素晴らしいサウンドでいつでもどこでも練習ができます!
小さくても機能は本格的!直挿し型ヘッドホンアンプ!『NUX mighty plug mp-2』
ギターに直接挿すことで練習が可能なギターアンプです。
本体には電源ボタンと充電やPCと接続するためのUSBのポートとイヤホンやヘッドホンの出力ジャックがあるのみで、操作は専用のアプリ(無料)から行います。
先ほどご紹介した「NUX Mighty Air」に使用できるものと同様のアプリです。
複数のアンプやエフェクト、メトロノームが使用できるため、練習に最適なアプリとなっています!
音量は本体からではなくこのアプリからしか調整できないので、人によってはそこが煩わしいかもしれません。
ですが、Bluetooth接続で音楽や動画を流したりしながら使ったり、サウンドの調整を行うので基本的にはスマホやタブレットがそばにあると思いますので、すぐに慣れます。
ダウンロードありきで考えられていますので、スマホとセットで使用して頂きたいです!
携帯性バツグンなので、ギターケースのポケットに入れておくとライブ前に曲に合わせた練習ができたり、騒音の気になる環境や夜間の練習では周りを気にせずに練習が可能です。
チューナー機能がないので、クリップ式チューナーなどを別途用意しましょう!
- Bluetooth接続によるオーディオの再生が可能(同時にギターの演奏が可能)
- 専用アプリによるアンプやエフェクトの設定、BluetoothオーディオのEQ設定など各種設定が可能
- USB C端子による充電、ファームウェアのアップデート、オーディオインターフェイスとしてPC接続が可能
- ギターだけでなくベースも繋げられる
- 一度の充電で約3時間の連続使用が可能
- サイズ:81 x 41 x 30mm
- 重量:62g
お値段もとてもリーズナブルでこれだけの多機能なアンプはとてもコスパがいいと思います!
最後に
最近の練習アンプはとても技術が進んできていまして、スマホからアプリを通して操作したり、音楽を流したりできるのが当たり前になってきました。
音の実にリアルで、ひと昔前のいわゆる「デジタルっぽい音」というのがほとんど感じられません。
ギターに直挿しできるものや、BOSSのヘッドホンタイプのアンプ、デスクトップ上で使用ができる小型なものまで、そのクォリティはどれも素晴らしいです!
ぜひ吟味して頂き、日々の練習をもっと楽しくしてみませんか?
皆様の素敵なギターライフを願っております。
最後まで読んでいただきありがとうございました(^^♪
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